自分がなりたかった良い子と毒親が求めていた良い子
「良い子で居る」ことにやたらと執着していたというか、良い子でいないとダメなんだと無意識に考えていた頃が少なからずあります。
親からされる理不尽攻撃を上手く飲み込むことが出来なくて、こんな思いをするのは自分が悪いからだと常に思うようになっていました。
でも、どう考えても「自分がなりたかった良い子」と「親が求めていた良い子」は全然違うと思うんですよね。
「良い子にならなきゃ」と思うのは子供の本能的な部分ではあるとも思いますが、「良い子にならなくちゃ」という意識に苦しんでいた自分のことを振り返ってみました。
目次
1、自分がなりたかった「良い子」
端的に言えば、親に怒られない子が良い子だと思っていました。
常に怒られてばかりでしたし、お前のそういうところがダメなんだとか、何でお前はそうなんだとかそういった言葉ばかり掛けられていたので。
どうして親から生まれたのに、親が望むことを出来ないんだろう。
私は悪い子だから、親にこんなに言われてしまうし、怒らせてしまうんだなと。
もっと極端な時は、私が私である限り良い子にはなれないから死んだ方が良いんだと思っていた時もあります。
親にお前なんか生まなきゃ良かったと言われた時は、やっぱり自分がどうしようもなくダメな奴なんだないう気持ちから抜け出せなくなりました。
そんな風になってしまうと無気力状態みたいになって何にも手がつかなくなるんです。
勉強もスポーツも自分では頑張っているつもりでも、パッとしないしむしろ悪くなっていく一方でした。
そうすると当然また親から怒られるわけです。
なんでもっと上手く出来ないんだとか、自分の娘なのに情けないとか、そういったことをいつもいつも。
完全に悪循環ですよね。
自分なりに努力はしてるけどどう頑張っても結果が出ないので、全部「やってるつもり」だと否定された時に思いっきり心が折れてしまった記憶があります。
なんかもう無理だな〜と思いました。
やっとそう思うことが出来たというか、頑張っても目立った結果なんて得られないしよく考えたら小さい頃からテストで100点を取っても褒められたことすらなかったな〜と思い出したんです。
じゃあ、親は私にどんな風になって欲しいんだろう、といつからか考えるようになりました。
2、毒親が求めていた「良い子」
これはずっと分からなかったというか、親は多分私に居なくなって欲しいとは思っていなかったんだなあとは思うんですけど。
本当に最近の、結婚することになってすったもんだした時に親に言われたんです。
実家を出た私は失敗して必ずまた戻ってくると思ってたって。
どうせ最後は実家に戻ってくるだろうと思われていたようなんですよ。
散々早く出て行けとか、早く結婚しろとか言ってたくせに、実際に私が外へ出ようとすると物凄く引き止めてくるんです。
結婚することに対しても散々揉めました。
少なくとも、私のことを手元には置いておきたかったんだと思うんです。
私は外では優等生キャラ()だったので、周りからの評判だけは良かったんですけど。
成績は振るわないかもしれないけど「とっても良い子です」って親に報告されるんです。
その時の親は物凄く満足そうな顔をするんですよね。
多分、親は私で自分の承認欲求を満たしていたんじゃないかと思います。
周りから「良い子」と言われる私が居るのは「ご両親の教育のおかげですね」とよく言われているのも耳にしていたので。
親がしてくれることなんて大して何もありません。
私は私なりに考える「良い子」を貫こうとした結果、周りからは良い子だねと言われただけ。
外からの評価をとてもとても気にする親だったので、周りの報告が良いものだと嬉しそうでした。
それから親の愚痴に相槌をうち、家にお金を入れ、誕生日やイベントごとにプレゼントしお祝いしてあげる私で、満足感を得ていたんだろうなとも思います。
私を否定する親は自己肯定感が低い人たちでもありました。
とはいえ、口にすることは正反対なので面倒臭い。
親が承認欲求を得るための道具とまではさすがに言いませんが、明らかに私を使って発散しているなと思うことはよくありました。
自分が思った時に都合良く当たれる存在くらいに無意識で思っていた部分はあるんじゃないでしょうか。
といったことを実際に聞いたことはありますが「そんなこと思ってない」としか返ってこなかったのでもうそれ以上は聞きませんでした。
3、どうして「良い子にならなきゃ」と思ってしまうのか
怒られない子を良い子だと思っていた理由は、良い子であれば怒られずに済むと思っていたからだと思います。
だから、その根本にあるのは「もう怒られたくない」っていう気持ちなんですよね。
別に「良い子になる」ことがゴールじゃないんですよ。
怒られるのが嫌だから「良い子にならなきゃ」と思うことをやめられない。
何が改善されるわけでもないのに、自分が追い求める良い子像に縛られてどんどん苦しくなります。
でも、自分が求めている良い子になって親を満足させられるのはほんの一瞬なんですよね。
たった一回の満足そうな顔を見る機会があるだけで、自分には何も返ってきません。
割に合うから合わないからで何かをするわけじゃないですが、多分、心が堪えられないです。
怒られたくないから頑張るのに、怒られ続けるし、だんだんやる気も失くしていく。
なのに良い子であり続けようとする。
こんなの空回りするばっかりじゃん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜心がボロボロになっても仕方ねーよ!!!とどうも様子がおかしいからとスクールカウンセラーの先生と毎週お話する羽目になってしまった自分に言ってあげたい。
誰かのための良い子じゃなくて、自分のための良い子になる
良い子になることは、悪いことではないと思います。
「良い子」であれば賢く穏便にことが進められる場合も、日常にはたくさんあると考えているからです。
でもね、誰かのために良い子になろうとするのは物凄く疲れます。
親に怯えるあまりに良い子になろうとするのはすごくすごく苦しいです。
そして、毒親が子供に求めてる「良い子」ってその瞬間瞬間で違うとも思うんですよ。
一貫性がない意見に合わせようとするのって本当に疲れます。ただのストレスの根源。
良い子になってみて、現状が改善されるならそれは正しい行動だと思うけど、明らかに改善されないのにそれでももっと頑張らなきゃと思えば思うほど心が疲弊します。
自分のために生きていくことを忘れちゃダメです。
どんな行動をするにしても親の顔が浮かんで、何も出来なくなってしまいます。
一度そう考えるようになってしまうと、本当に何も出来なくなってしまうので。
良い子になるにしても、自分が生きやすくするための手段として活用する方がよっぽど有益です。
親のこと気にして良い子になるの!もうやめましょ!!!!!!!!!!
親のために頑張る必要もないし、苦しんでる自分の心を無視しないでください。
自分のこと、もっと大事にしていきましょ。
自分を大事にしてあげられるのは自分だけですよ。